バンコクの黄金の巨大な涅槃像「ワット・ポー」とその周辺のおすすめ散策エリア

境内は見どころがいっぱい

ワットポー涅槃像
ワット・ポーといえばこの黄金の巨大な涅槃像

バンコク観光で外せないスポットがいくつかある。「ワット・ポー」もそのひとつだ。すでに行ったことがあるという方も、今一度この寺院に振り向いてほしい。というのは、ここ数年、ワット・ポー周辺の飲食店がどんどんお洒落に進化しているのだ。ワット・ポーに行かずとも、この辺りを再び訪れ、散策してほしいのである。

ワットポー涅槃像足の裏
涅槃像の足の裏には仏教の世界観を表した108の図が美しい螺鈿細工によって描かれています(螺鈿細工=貝殻を研磨して模様にはめ込んでいく装飾方法)

ワット・ポーは涅槃像で有名な寺院だ。タイ古式マッサージの総本山もここにあり、元々は国内の学問の最高峰が集められた、タイで最初の大学とも呼ばれる寺である。

ワットポー涅槃像全体
全長46m高さ15mの金色に輝く涅槃像の足側から撮影すればなんとか全身をカメラに収めることが出来ます

ワット・ポーとは菩提寺を意味する通称で、正式名称は「ワット・プラチェートポンウィモンマンカラーラーム・ラーチャウォーラマハーウィハーン」と長い。建立の年代はわかっていない。おそらくアユタヤ王朝の時代(1351~1767年)に建てられたとされ、現王朝の第3代国王(2020年時点は第10代国王)が黄金の涅槃像を置き、今に至る。当時は王族や特権階級の墓も兼ねていたと考えられる寺院です。

ワットポー煩悩
涅槃像の背中側の壁に設置された108の壺

涅槃像の背中側の壁に設置された小さな108の壺が置いてあります。ここに、タイの25サタン硬貨を108の壺に入れていく事で煩悩がなくなると言われています。
近くにタイの25サタン硬貨をアルミのお皿に大量に入れて置いてある場所がありますのでここでタイバーツをサタン硬貨に両替してもらうことが出来ます。

ワットポー仏塔
境内の仏塔はほかの寺院とは色使いが違うのも見どころ

この寺院の北側にはかつての王宮、そして今現在もタイ上部座部仏教の最高峰である寺院「ワット・プラケオ(エメラルド寺院)」がある。こちらは入場料が高く、来訪者も多いいというよりも、多すぎる。ワット・ポーも観光客が多いが、ワット・プラケオほどではなく、入場料も安いため、ゆっくりと見て歩ける。境内にはネコもいたりして、タイの寺院らしく、憩いの場でもあることを体感できる。

ワットポー 仏像
境内にずらっと並ぶ仏像

涅槃像以外にもワット・ポーには見どころがたくさんある。時代が関係するのか、境内の門にはまるで西洋人のような像が立っていたり、随所にあるスポットはカラフルだ。タイの寺院は日本の寺社よりもずっときらびやかだ。主に黄色や金色が使われる。しかし、ワット・ポーの色彩は違い、境内にあるいくつかの建造物は色彩鮮やかな中国製の陶器の破片などで装飾されている。

周辺の飲食店はタイの若者たちのお洒落スポットに

ワットアルン
川沿いの飲食店は景観もよくて落ち着く

さて、そんなワット・ポーには何度も来たという人は、その周辺に目を向けてほしい。近年このエリアは若い起業家たちに注目され、飲食店などが興味深い。

ワット・ポーの西側にマハーラット通りがある。ちょうどワット・ポーとチャオプラヤ河の間に位置する道で、ここのソイ(小路)にいくつかいい店がある。土産店も数店あるし、ワット・ポーの横ということもあって、サムンプライの店もいくつか見られる。
サムンプライとはタイ式ハーブのことだ。ワット・ポーに設立され研究されてきたタイ伝統医学の中で利用される薬草、あるいは香草で、タイ料理やタイ国内の古式マッサージ、あるいは女性の美容向けスパなどで利用される。

料理であれば、トムヤムクンのサムンプライがわかりやすい。トムヤムクンはエビのトムヤムスープのことで、このスープはコブミカンやレモングラス、ショウガの一種などのサムンプライで出汁を取っている。抗ガン性があるとされ、昔のタイ人がガンにあまりならなかったのはトムヤムスープのおかげだという論文まであったほどだ。
スパでは麻の布にサムンプライを包み、蒸して使うハーバルボールが知られる。また、古式マッサージではサムンプライを漬けたオイルでマッサージをすることもある。

ヤムソムオー
「ザ・デッキ」で食べたソムオー(ザボンのようなもの)のサラダ

飲食店に話を戻すと、日中のタイ観光はとにかく気温との戦いになる。こまめに休憩し、水分補給が一番の対抗方法だが、そこでおすすめなのが「メイクミーマンゴー」だ。店名からもわかるようにマンゴー専門店で、マンゴーシェイクなどが楽しめる。店内はエアコンが効いていて、マンゴースイーツはどれもほどよい甘さで疲労回復にはばっちりである。店内はかなり狭いが、洒落た内装で、タイ人のお洒落女子がひとりで来るほどの人気店となっている。
こういったマンゴーは数年前まではハイシーズンである3月から4月くらいしか食べることができなかった。ちょうどタイの真夏の時期である。近年は農業技術が発達して、通年で収穫できるようになって、こういった店が増加している。

デッキ テラス
「ザ・デッキ」のテラス席からの景色

さらにこのマンゴー店の奥にはタイ料理店「ザ・デッキ」がある。テラス席、あるいは窓際はチャオプラヤ河に面していて、正面には三島由紀夫の小説「暁の寺」で知られる「ワット・アルン」がそびえる。日中は青空に映え、夕方は夕陽に仏塔が浮き上がるように息を飲むような光景が見られる。

暁の寺
夕日に照らし出される「ワット・アルン」

しかも、このレストランを含め、数店ほど川沿いにある飲食店が夜間になるとバーレストランへと変わる。おしゃれなカクテルなどを片手に、川面を走る夜風に当たりながら、ライトアップされた暁の寺を眺める。こんなに素晴らしい、タイらしい夜景はタイ全土を探してもほかにはないかもしれない。

ワットアルン ライトアップ
ライトアップされた「ワット・アルン」

【データ】
名称:ワット・ポー (Wat Pho)
住所:329/25-28 Maharaj Rd., Prabarommaharajchawang Pranakorn Bangkok 10210
TEL:02-226-0335
時間:8時~18時30分
定休:なし
拝観料:200バーツ(ドリンクウォーター1本付)※120cm以下の子供は無料
地図:Googleマップで確認

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